シーズン成績 打率.282 18本 47打点 7盗塁
表彰 タイトル:MVP ベストナイン ダイヤモンドグラブ賞 日本シリーズ優秀選手賞 報知プロスポーツ賞
捕手のイメージを変えた男。プリンスホテルから1980年のドラフト1位で中日に入団すると、猛特訓で正捕手であった木俣達彦からレギュラーを奪取し116試合に出場。2年目の1982年には開幕マスクを被ると正捕手の座を不動のものとする。強気のリードで投手陣を牽引すると、自身も前半戦は3番も務めた打撃にスピードを活かしたバント処理やブロッキング、強肩から放たれる送球に加え革新的だった走れる捕手としての能力を遺憾無く発揮しリーグ優勝に貢献。優勝争い真っ只中の9月25日の巨人戦では9回に江川卓から同点打を放つなど要所での活躍も見せ、セ・リーグの捕手として初のシーズンMVPを獲得。日本シリーズでも全6戦でマスクを被り、打率.375で優秀選手賞を受賞するなど球史に残る活躍を見せた。
【査定について】
守備力...入団1年目、打撃では木俣に勝てないと感じた中尾がまず取り組んだのが守備強化。元々の身体能力に加え、外国人選手相手にも果敢に挑むブロッキングや高橋慶彦も絶賛する素早いバント処理などでレギュラーを掴んだ。
本当はBに乗せたかったんですが、走力や肩力との兼ね合い、入団2年目という若さ、見栄えなどの要素からCギリギリにしました...。
アウトコースヒッター...大学時代に外角打ちを習得し、ライト方向に打てるようになったと語っている。デーブ大久保チャンネルでも外角の打ち方について解説している。
逆境〇...どんな試合展開になっても全力プレイ。上述の江川からの同点打など、ビハインドでも強さを発揮した。
【ひとこと】
MVP投票では2位の田尾に約300ポイント差、ベストナインでは満票を獲得するなど、当時どれだけこの選手の存在が革命的だったかがわかります。MVPを取った理由を考えながら、相応しい能力になるように査定するのも楽しいですね。パワターもちょっと自信作です。